企業の業績は努力で変わるのか
地合いか努力か
来月から消費税率10%になることを控え、僕の周りの小規模製造業の売り上げはすでに落ち始めています。
そんな中、トラック配送の会社の営業マンと今日は会話をしていました。
その会社はトラックは持っておらずトラックの手配を請け負う業務を行っており、営業マンとしては売り込みをかけるための材料はほとんど運送費の価格差しかなく、お客を確保するには運送費をなるべく安く提示しなければならないと言っていました。
僕も仕事をお願いする立場から話を聞いていてほぼその通りだなと思いながら聞いていました。
トラック配送業でも消費税率10%のせいなのかなんなのか、仕事が減ってきているそうで、会社からお客さんを増やす工夫をするように言われているそうです。
お客さんを増やすための作戦会議を社を挙げてやってみたり、新規の客先周りをノルマを作ってルール化したりと色々と工夫しているそうです。
が、結果が付いてこず、会社からもっと売り上げを挙げるように言われているそうです。
そんな話を聞いていて、僕はその営業マンがさっき言っていた価格勝負しかないが正しいのだろうなと感じました。
会議やノルマでそんなに営業成績が変わるのか僕は疑問に思っています。
投資家の側面がある僕は商売も株価も結局需給次第だと考えます。
社長をやっているくせにちょっとまずいのですが、地合いが悪けりゃ儲かるわけないじゃんという考えです。
自分の会社のこともそう思っています。地合いが悪ければうちの会社は業績が悪くなります。
うちの会社も努力をしてみたことがあります。努力の結果ちょっとだけ売り上げを伸ばすことはできるという結果をうちの会社では出せました。
売り上げを少し上げることはできるのですが、営業努力をして売り上げようと決めた時、安い仕事を受けるという決断もせざる負えませんでした。結構ハードワークになります。そして儲からない安い仕事を大変な思いをしてこなしていかなければなりませんでした。
その行動をしてみた結果、暇するくらいなら安い仕事を受けて暇つぶしをしたほうが、人件費は稼げるし、売り上げもちょっとだけ増えることがわかりました。ちょっとだけです。
努力してもその程度だったというのがうちの会社が出せた結果でした。
この程度の結果では会社を本質的に成長させるとか、倒産から回避させられるとかそういった期待はできないというのが僕の答えです。
こういう結果しか出せなかった僕としては努力より需給が大切に見えます。
人間は努力をして成功させることに快感があると思いますので、基本的に多くの人は努力を推奨すると思いますが、その努力でどこまで結果を変えられるのかは疑問です。
もともとある会社の性能と需給で売り上げ、儲けは大体決まっているのではないでしょうか。
僕はそんな気がしています。
少なくとも株価に関しては需給で上下を繰り返しているのは確かです。
株価と企業の儲けの変動は同じ要因で起こっていると思います。
その企業の需要が減って業績が悪くなる。株価も下がる、もしくは全体の地合いが悪くなってその企業の株価も下がる。つまりは株に需要がなくなって株価が下がる。
結局需給ではないかと思います。
努力を否定するわけではないですし、努力はもしかしたら何かを生み出してくれるかもしれません。が、結局は今持っている性能とその性能に対する需要という大枠を取り払うほどの力は、努力にはないような気がしています。
あくまでも僕はそう思います、という答えのない、僕の考えをだらだらと書いただけなのですが、会社の業績を個人の努力で何とかするのは無理なのではないかという僕の疑問です。
その人に努力で何とかさせるより、高いお金を払ってもっと頭のいい人を雇って、新しいサービスを考えてもらい、新しい需要を作ればいいのにと、営業マンは大変だなーと、営業マンと話しながら思いました。
これから不況になるかもしれないので会社が潰れてしまうかもしれません。
そんな状況で僕がやることは状況を受け入れるということだけです。